木材について知ろう!
本日は第4話「木の表と裏」についてご紹介します!
みなさんは木材に表と裏があるのをご存じですか?
読んで字の如く、木の表面と内側という単純な違いなのですが、
使い方を誤ると大きな仕上がりの違いになってしまうのです。
建築に携わる人間としては知識として持っていることが重要ですが、意外と知られていなかったり、知識を持っていても実際に見分けるのは難しかったりするのです。
そんな木表と木裏についてご紹介です!
まず名称として、木の表側を木表(キオモテ)、内側を木裏(キウラ)と呼びます。
そのままですね。
前回ご紹介しました、板目に製材したの場合に使われるもので、木の中心を通して製材される柾目にはないものになります。
次に性質の違いについて、
木は水分が抜けて乾燥すると反る性質があります。
特に木の表面に近い方が水分を多く含んでいるため、乾燥した時には表面側が大きく反りやすい傾向にあるんです!
そのため木裏側に凸上に変形しやすいとされています。
こうした性質を理解したうえで施工をしないと、大きなトラブルになりかねないのでそういった部分も職人の知識と腕が試されますね!
それでは、どのように見分ければ良いのか気になりますよね?
分かりやすい方法としては、木口(木材の断面)の年輪を見れば一目瞭然です!
上の図のように、年輪が山になっている方が木表で、反対に谷になっている方が木裏という事になります。
こう見比べると誰にでも判断できそうに思いますが、実際には難しかったりするんです。
ちなみにベテランの大工さんたちは木口を確認せずとも、板目を見ただけで瞬時にどちらかを判断できるみたいです。
性質の違いによる使い分けで分かりやすい例として、鴨居と敷居があります。
通常建具側に木表を向けて施工しますが、これを反対に木裏を建具側に向けて取付けてしまうと、反った時に建具が動かなくなって開閉できなくなる場合も考えられます。
そのため、反っても支障が出ないように図のように木表同士が向き合うよう取付るのが一般的です。
他にもフローリングや集成材など性質を考慮した使い分けはありますので、木材を見る機会があれば是非こういった視点で確認してみると面白いかもしれませんね!
以上、木の表と裏でした!